とやパン

突如、パンを焼く。

176

いろいろな人が気持ちよく働けるようになるにはどうしたらいいんだろうかね、なんてことを考えていたら安倍元首相が銃撃されたというニュース。最初の会社で身に付いた職業病で、NHKニュースのサイマル放送を聞きながら仕事をする。気が重い。週末の選挙が弔い合戦になるのは避けられないだろうし、そもそもなんで令和の今のこのタイミングでどういう理由で銃撃なのか、などと考えながら、同じことしか繰り返さないニュースを延々と聞く。容疑者の現行犯逮捕、供述内容、と時間が経つにつれてますます気が重くなる情報が入ってくる。そして17時過ぎに安倍元首相死去の報。あーあ、これは世の中暗くなる方向にしか行かないな、困ったな、などとぼんやり考える。数々の疑惑は残ったままになり、日本のトップだったことのある人の暗殺が完遂されてしまい、参院選を控えており、なんで本当に今このタイミングだったのか。今じゃなかったらよかったんじゃないけどなんで今日だったのか。もうたぶん真相は明かされなくて、陰謀論やデマが出てきて、否定できるような話は出てこないんだろう。本当に気が重い。

お悔やみ申し上げますとか、冥福を祈るとか、R.I.P.とか、そんな感情が一瞬にして湧いてくるわけねえだろ、とTwitterのタイムラインの一部を見て思う。東日本大震災の時もそうだった、そんなに早く言葉だけネットに乗せてポーズ取って気取ってんじゃねえよ、と思う。死を前にした感情というのは、そんなに簡単に生まれてこないと思っている。